顧問税理士が親身じゃない…と感じたときの“次の一手”

経営コーチ

「こちらの状況をあまり聞いてくれない」「連絡が遅い」「相談しても具体的なアドバイスがない」—こうした顧問税理士に対する不満を抱えたまま、なんとなく契約を続けていませんか?税務の専門家である税理士に対して、期待していたサポートや対応が得られず、ストレスや不安を感じるのは自然なことです。

特に中小企業や個人事業主にとって、税理士は単なる経理担当ではなく、経営の伴走者とも言える存在です。事業が拡大するにつれ、税務や経理の重要性は増し、税理士からのサポートの質が経営の判断に直結する場面も増えてきます。そのため、顧問税理士が親身でないと感じた時点で、対応を見直すことは決して無駄ではありません

本コラムでは、顧問税理士に対する違和感や不信感を持った際に検討すべき「次の一手」について、実務的かつ段階的に解説します。単なる不満の解消にとどまらず、今後の経営を力強く支える税理士選びに繋がるよう、具体的なステップをご紹介します。

なぜ「親身さ」が経営にとって重要なのか

税理士との関係は、単なる外注先とのやり取りではなく、企業活動における重要なパートナーシップです。とくに中小企業や個人事業主にとって、税務や会計の知識を自社内でカバーすることは難しく、税理士の助言は経営判断や資金繰りの決定に直結します。

そのため、税理士の対応が形式的だったり、こちらの実情を理解しないまま一般論を語るだけだったりすると、経営者は孤立感や不安を覚えやすくなります。また、法改正や助成金の情報などもタイムリーに提供されなければ、機会損失につながる可能性もあります。特に補助金や助成金は申請時期や要件が厳密に定められているため、そうした情報が迅速に届かないことは大きな損失となりかねません

さらに、親身な対応は経営者のメンタル面にも大きく影響します。たとえば、資金繰りに困っているときや売上が伸び悩んでいるときに、冷静で的確なアドバイスをもらえるだけで、精神的な支えとなり前向きな判断ができるようになります。逆に「この人に相談しても得られるものがない」と感じた時点で、既に信頼関係には綻びが生じているのです

具体的には、例えば以下のような場面で「親身さ」が差を生みます。

「親身さ」が生じるタイミング
・年度末の資金繰りが厳しいときに、顧問税理士が銀行との面談資料の作成や資金調達のアドバイスまでしてくれる
・消費税のインボイス制度導入時に、自社に合った対応策を個別に提示してくれる
・事業承継や法人化といった大きな決断を前にしたときに、自社の事情を踏まえた税務・法務の両面からのアドバイスがある

親身な税理士は「経営者の味方」として、数字の処理だけでなく、会社の未来を一緒に考える存在となります。その意味で、「親身さ」は単なる態度ではなく、経営そのものの安心感や安定感を左右する、極めて重要な要素なのです。

なぜ顧問税理士との関係が希薄になるのか

多くの経営者が税理士に対して「親身でない」と感じる背景には、いくつかの要因があります。

税理士側の業務体制

多くの事務所では、担当者が複数の顧問先を抱えており、一人ひとりの顧客に対する対応が流れ作業的になることも少なくありません。繁忙期には連絡が滞ることもあり、経営者側の不安が蓄積します。特に確定申告時期や年度末は顧問先が殺到するため、対応が後手に回る傾向が強くなります。

コミュニケーション不足

経営者が税理士に対して何を期待しているのか、逆に税理士がどのようなサービスを提供しているのかが明確でないまま関係が進むと、「思っていたのと違う」というズレが生じやすくなります。このようなすれ違いは、契約時のヒアリング不足や、定期的な面談の欠如によって生じやすくなります。

税理士の専門分野とのズレ

税理士の専門分野が自身の業種や業態に合っていない場合も、的外れなアドバイスや理解不足から不信感が生まれる原因となります。たとえば、飲食業特有の仕入管理や在庫評価について知識が浅い税理士では、経営上の悩みに対する適切な回答が期待できないことがあります。

親身なサポートを受けるためにできること

まずは、現在の顧問税理士との関係を見直すことから始めましょう。具体的には、以下のポイントを整理します。

現在の顧問税理との関係を見極めるポイント
・相談のレスポンスは迅速か?
・こちらの話に耳を傾けてくれているか?
・業界の事情に理解があるか?
・経営判断に役立つ具体的な提案があるか?
・繁忙期でも最低限の対応はしてもらえるか?
・帳簿や申告だけでなく経営改善に踏み込んだ話ができるか?

このような点を客観的に振り返ることで、自社が本当に必要としている税理士像が明確になります。

もし、上記の点に明らかな不足を感じるようであれば、税理士の変更も視野に入れるべきです。その際には、無料相談などを活用して、他の税理士の対応や提案内容を比較するのが有効です。
また、口コミや評価を参考にしつつ、候補者と直接話す機会を持つことで、相性や専門性の確認ができます。

より良いパートナーを選ぶために

まず行うべきは、今の税理士に対して期待するサポート内容を明文化することです。「記帳代行だけでなく、資金繰りの相談にも乗ってほしい」「業界特有の税務処理に詳しい人がよい」など、具体的に挙げてみましょう。目に見える形にすることで、自分自身のニーズも整理され、候補者との面談時にもブレない軸を持つことができます。

そのうえで、候補となる税理士事務所に対して初回相談を申し込み、対応姿勢や説明の明瞭さ、提案内容の実用性を確認します。税務の内容に関しては、最終的に税理士の確認が必要であることも伝えておきましょう。

さらに、契約前には以下のような点もチェックしておくと安心です。

税理士との契約前のチェック項目
・連絡手段やレスポンスタイムの明示
・繁忙期の対応体制
・担当者の変更可能性
・顧問料の算定基準や追加費用の有無
・過去の対応実績や得意とする業種

これらを踏まえたうえで、新たな税理士との契約を検討することで、長期的に信頼できるパートナーを見つけやすくなります。特に契約書にはサービス内容や料金体系を明記してもらい、後のトラブルを未然に防ぐことが重要です。

顧問税理士が親身じゃないと感じたときの“次の一手”

税理士との関係にモヤモヤを感じたまま放置すると、経営判断に悪影響を及ぼしかねません。だからこそ「親身じゃない」と感じた今こそが、見直しの絶好のタイミングです。税務という専門性の高い領域だからこそ、信頼関係とコミュニケーションの質が非常に重要になります。
まずは現状を整理し、自社にとって必要なサポートのあり方を明確にしましょう。そのうえで、第三者の視点を取り入れた比較や相談を通じて、最適なパートナー選びを進めてください。どのような税理士を選ぶかで、経営のスピードと質は大きく変わります

税理士法人YMG林会計では、無料相談も提供しております。税理士の切り替えに不安がある方も、まずはお気軽にご相談ください。あなたの経営を、より力強くサポートするパートナー選びの一助となれば幸いです。