日々、業務に追われる中小企業の経営者や個人事業主の方々へ、まず一つお尋ねします。
「あなたの“時給”はいくらでしょうか?」
この問いに即答できる方は、実はそれほど多くありません。しかし、この問いこそが、経営効率化の出発点であり、自らの時間を見直すきっかけになるのです。
売上拡大や事業の成長を目指して奔走する一方で、経理や事務、見積書の作成、電話対応といった雑務に追われていませんか?それらの業務は本当に、あなた自身がやるべきことなのでしょうか?
答えは明白です。「あなたの時間」は、もっと価値の高い業務に使うべきです。
本稿では、事業主が自らの“時給”を算出し、その視点から業務を見直すことで、本業に集中できる体制をどう築いていくかを解説していきます。そしてその解決策の一つとして、経理代行の活用がいかに効果的かを掘り下げていきます。
なぜ、経営者は本業に集中できないのか?
中小企業の経営者や個人事業主が陥りがちな罠の一つに、「何でも自分でやってしまう」という状況があります。
たとえば売上が拡大し始めた段階では、外注にお金をかける余裕がないと感じ、自ら経理や事務作業、果ては掃除や備品発注までこなすケースが少なくありません。
一見「コスト削減」のようにも見えますが、それらの作業にどれほどの時間を使っているでしょうか?
そして、その時間を“あなたの時給”で換算したとき、それは本当にコスト削減になっているのでしょうか?
このように、実は経営者自身の時間が最も高価であるにもかかわらず、最も安価に扱われているという現実があります。
とりわけ経理業務は、専門性が高くミスが許されない一方で、定型的で反復的な作業が多い分野です。経営者がそれに多くの時間を取られているとしたら、それは経営判断の鈍化、チャンスロス、精神的な疲弊を招く原因にもなりかねません
“時給換算”で見えてくるムダな時間
仮にあなたの年収が800万円だとしましょう。年間労働時間を2,000時間とすれば、時給は4,000円です。
この4,000円という“あなたの1時間”が、例えば郵便物の仕分けやレシートの入力、会計ソフトへの手動入力などに費やされているとすれば、それは「4,000円で時給1,000円の仕事をしている」ことになります。
もちろん立ち上げ直後など、人手や資金が限られている状況ではやむを得ない場面もあるでしょう。しかし、事業が軌道に乗り始めた今こそ、時間の使い方を見直すタイミングなのです。
また、税務処理の誤りや申告ミスが発生した場合のリスクも無視できません。専門家が短時間で正確に処理できることを、経営者が調べながら対応していては、時間的・金銭的コストは増える一方です。
さらに、あなたの時間が顧客対応や商品開発、販路拡大といった“収益を生み出す活動”にもっと使われていれば、事業の成長スピードは格段に変わるはずです。
経理作業はただ帳簿をつけるだけの作業ではなく、会社を健全に保つための重要な経営資源です。これをきちんと行うことが会社の成長や安定した経営につながります。しかし、本業に追われている中小企業や個人事業主が経理を完璧に行うのは大変です。そのため、「経理代行サービス(経理コンサル)」を使うことが効果的な選択となります。
導入ステップ:“時給4,000円”の視点から業務を見直す
1.自分の時間単価を把握する
まずは、自分の時間の価値を数値化します。
年収 ÷ 年間労働時間 = 時給
この計算で出てきた金額が、あなたの時間の「最低価格」となります。たとえば年収800万円・労働時間2,000時間であれば、時給は4,000円となります。
2.業務を棚卸しし、優先順位をつける
次に、1週間の業務内容をすべて書き出します。
それを 「自分にしかできない仕事」 と 「他人に任せられる仕事」 に分類しましょう。経理や事務作業は多くの場合、後者に含まれます。ここで明確に仕分けをすることで、外注すべき業務が見えてきます。
3.信頼できる経理代行業者を探す
類した業務のうち外注すべきものを、信頼できる経理代行業者に任せます。
最近は オンライン完結型の経理代行サービス も多く、月額1万円台から利用可能です。コストを時給換算したときに「自分でやるより外注した方が得かどうか」を比較すると判断しやすいでしょう。
4.税理士への確認を忘れない
経理代行は記帳業務を中心にサポートしますが、税務申告は税理士の領域です。両者の業務範囲を混同しないよう、導入前に必ず税理士に確認し、境界線を把握しておくことが重要です。
5.導入後の運用と改善
経理代行を導入したら終わりではなく、毎月のレポートやフィードバックをもとに進捗を確認しましょう。
必要に応じて業務フローを調整し、自社に合った形にカスタマイズしていくことで、経理代行の効果を最大化できます。
“忙しいからこそ、自分の時給で考える”
「忙しいから、外注する余裕がない」と感じている経営者ほど、実は外注が必要です。
なぜなら、忙しさの正体は「自分の時給に見合わない仕事を抱えていること」だからです。
自分の時間の価値を明確にし、それに見合った仕事に集中する。そのために外注や経理代行といった手段を活用する。これが、成長する企業の共通点です。
“時給4,000円”のあなたが、時給1,000円の作業に忙殺されていては、いつまでも本業の成長にはつながりません。
経理代行は、単なる事務のアウトソースではなく、経営資源の最適配分でもあります。
今すぐ、1時間あたりのあなたの価値を計算し、そこから経営の優先順位を再構築してみてください。それが、より高い利益と自由な時間を生み出す第一歩となるはずです。


