損益計算書の読み方 初心者向けに簡単解説

経営コーチ

売上は増えているのに、どうして手元にお金が残らないんだろう?」「決算書を見ても、どこから手を付けていいかチンプンカンプン…
これは、会社の社長さんや、自分でお店をしている人がよく感じる悩みです。普段経理をする人がいない場合、自分で数字を見て判断するしかありません。

でも安心してください!その悩み、私たちYMG林会計のプロが解決します。

損益計算書(P/L)は、単なる税務書類ではありません。コツさえわかればすごく役に立つものなんです
損益計算書は、会社の健康状態を映し出し、未来の成功へと導く書類なのです。

この初心者向けの記事では、「どうやってこの表を読むのか」「どこに注目すればいいのか」をやさしく説明していきます。
数字が苦手な方でもわずかな時間で理解できるよう、特にP/Lの基本構造、「5つの利益」の正しい意味、そして「利益率の計算と改善ポイント」まで、やさしく解説します。
もう数字に怯える必要はありません。P/Lを読み解く力を身につけ、自信を持って会社の成長をコントロールしましょう。
数字が得意でなくても大丈夫。ゆっくり読みながら、自分のペースで覚えていきましょう

損益計算書の読み方の極意

損益計算書って、数字がたくさん並んでいてむずかしそうに見えますよね。でも、読み方のコツをつかめば「会社が今どんな状態か」がちゃんとわかるようになります。

大事なのは、ただ数字を見るだけでなく、「前と比べてどう変わったのかな?」「どこでお金が減っているのかな?」と考えることです。去年より売上がふえているのに、利益が減っていたら、どこかに無駄があるのかもしれません。
そして、損益計算書は1枚だけじゃなく、ほかの書類とあわせて見るともっとわかりやすくなります。お金の動きや借金のことなど、ほかの情報と組み合わせると、会社の全体像が見えてきます。

数字のうしろには、会社の人たちの行動があります。たとえば広告費が増えていたら、新しくキャンペーンをしたのかもしれません。そういうストーリーを想像しながら読むと、損益計算書がグッと身近になります。
毎月ちょっとずつ見るようにすれば、読むスピードも早くなって、自信を持って会社の判断ができるようになります

損益計算書とは

損益計算書というのは、会社やお店が1年間にどれだけ「もうけたか」や「損したか」をまとめた表のことです。テストの成績表のように、会社の1年間の働きぶりを数字で表したものです。この表には、売上、かかった費用、そして最終的にどれだけ利益が出たかが書かれています。
たとえば、ラーメン屋さんをやっている人なら、「何杯売れたか」「材料にいくら使ったか」「バイト代やお店の家賃はいくらかかっているか」などが書かれています。それを見れば、ちゃんともうけが出ているかすぐにわかります。

この損益計算書は、会社のお金の流れを知るためにとても大事な書類です。うまくいっているのか、改善が必要なのかを確認するために、会社の人たちが毎年作ります。
また、銀行からお金を借りたいときや、国の補助金をもらいたいときにも必要になります。しっかりとした数字で「今こういう状態です」と説明できることが、信頼につながるからです。

普段の生活でいうと、おこづかい帳のようなものです。1か月のおこづかいの中で、何にいくら使って、いくら残ったのかを記録していれば、無駄づかいも見えてきますよね。損益計算書もそれと同じで、事業を長く続けるためのヒントがたくさん詰まっているんです。

損益計算書の構成

損益計算書は、上から下に向かって、だんだんと費用を引いていって、最後に「どれくらいもうかったか」がわかるようになっています。以下のような項目があります。

  • 売上高:お店が1年間で売った商品の合計金額。
  • 売上原価:商品を作るために使ったお金(材料費など)。
  • 売上総利益:売上から材料費などを引いた金額(「もうけ」の第一段階)。
  • 販売費および一般管理費:バイト代、広告費、家賃など日常の費用。
  • 営業利益:本業でどれだけ利益が出たか。
  • 営業外の収益・費用:たとえば銀行に預けたお金の利子や、借りたお金の利息など。
  • 経常利益:営業利益に、営業外のものも足した利益。
  • 特別な利益や損失:めったにない出来事での利益や損。
  • 税引前当期純利益:税金を引く前の最終利益。
  • 当期純利益:国に払う税金を引いて最後に手元に残った本当のもうけ。

これを見れば、どこでお金がかかっているのか、どのくらい利益が出ているのかがよくわかります。

損益計算書で見るべき『5つの利益』

損益計算書にはたくさんの項目がありますが、最初に見るべき大事な数字は3つあります。これだけでも、会社やお店がうまくいっているかがざっくりわかります。

1. 売上総利益

売上総利益は「どれだけ売って、どれだけもうけが出たか」を示す数字です。売上から材料費などを引いたあとに残った金額で、「粗利(あらり)」とも呼ばれます。たとえば、1万円で仕入れた商品を1万5000円で売ったら、売上総利益は5000円です。
この数字が大きいほど、商品やサービスのもうけがしっかり取れているということです。逆にここが小さいと、「売っているのに全然もうからない」という状態かもしれません。

2. 営業利益

営業利益は、「ふだんの商売でどれだけもうけが出たか」を示す数字です。売上総利益から、バイト代や家賃、広告費など、日常的な費用(販管費)を引いたあとに残るお金です。
たとえば、売上総利益が50万円あっても、家賃や人件費に45万円かかったら、営業利益は5万円です。
ここが赤字(マイナス)だと、本業の運営自体がうまくいっていないということになります。本業でしっかりもうけが出ているかどうかを判断する、とても大事なポイントです。

3. 当期純利益

当期純利益は、すべての費用と税金を引いたあとに「最終的に会社に残るお金」です。いわば会社の1年間の「ゴール」のような数字です。
これが黒字(プラス)ならその年は利益が出たということです。赤字(マイナス)なら、何かを見直す必要があります。
この数字は、銀行や投資家が一番気にするポイントでもあります。会社にとって「本当のもうけ」がどうなっているかを知るために、欠かせない数字です。

4. 経常利益

会社の本当の『総合力』  本業の儲けである営業利益に、銀行の利息(営業外収益)や借入金の利息(営業外費用)を加減した利益です。
「会社が毎年、通常通り活動した結果、最終的にどれだけ利益が出たか」という『会社の総合的な実力』を示します。

5. 税引前当期純利益

特別な出来事も含めた利益  経常利益に、固定資産の売却などの臨時的な(特別な)利益や損失を加減したものです。会社の一切の活動の結果ですが、税金計算前の利益です。

注目すべきポイント
①売上総利益
②営業利益
③当期純利益

損益計算書が役に立つ理由

損益計算書は、ただの数字の集まりではありません。これを使うと、いろいろな場面で会社やお店の役に立ちます。

お金の流れが見えるようになる

何にいくら使っているのか、どこでたくさんお金がかかっているのかが分かると、無駄をなくすことができます。「この広告費、思ったほど効果なかったな」とか「材料費が高くなってきてるな」といった気づきが出てきます。

もうかっているかどうかがすぐにわかる

売上がたくさんあっても、費用がそれ以上にかかっていたら、もうけは出ません。損益計算書を見れば、もうかっているのか、それとも赤字なのかが一目でわかります

何を改善すればいいかが見えてくる

どの費用が重いのか、本業はうまくいっているのか、税金の負担はどうかなど、損益計算書を分析することで「次に何をするべきか」がはっきりしてきます。たとえば、「広告にかけるお金を見直そう」とか「原価を下げる工夫をしよう」といった具体的な改善につながります。

外部の人にも説明しやすい

銀行からお金を借りたいときや、国から補助金をもらいたいとき、「今の経営状態はこうです」と説明する必要があります。そのとき、損益計算書を見せると、すぐに信頼されやすくなります。「この会社はしっかり経営されているな」と思ってもらえるのです。

未来の計画を立てやすくなる

過去の数字を見ていくと、売上の増え方や費用のかかり方に傾向が見えてきます。それをもとに、「来年はこれくらいの利益を出そう」「人をもう1人増やしても大丈夫そう」といった計画が立てられます。

このように、損益計算書は経営に欠かせない道具です。最初はむずかしく感じても、少しずつ読み方に慣れていけば、数字がいろんなことを教えてくれるようになります。そして、自信を持って経営の判断ができるようになりますよ。

損益計算書を「活用」する!利益率の計算と分析

損益計算書の数字をより深く理解するためには、「率」で見るのがコツです。
特に重要なのが、以下の2つの利益率です。

1. 売上総利益率(粗利率):「商品力」を示す指標 (売上総利益 ÷ 売上高 × 100)

あなたの会社の商品・サービス自体にどれだけの付加価値があるかを示します。
これが低い場合は、原価が高すぎる、または販売価格が低すぎる可能性があります。 

2. 売上高営業利益率:「本業の効率」を示す指標 (営業利益 ÷ 売上高 × 100)

本業の活動(営業・管理費を含む)がどれだけ効率よく利益を生んでいるかを示します。これが低い場合は、人件費や広告費などの販管費にムダがないか見直す必要があります。

数字が読めると、経営もうまくいく!

損益計算書を読めるようになると、ただの会計知識ではなく、「経営の力」になります。何を強化すればいいか、どこにお金を使うべきかがわかるようになります。数字はウソをつきません。だからこそ、数字を正しく読み取る力がとても大切なのです。
そして、自信を持って判断できるようになれば、売上アップやコストカットも現実的に考えられるようになります。スタッフに対しても、説得力のある説明ができるようになります。

まずは「損益計算書をながめてみる」ことからはじめてください。そして少しずつ、「わかる」「読める」「判断できる」とレベルアップしていきましょう。
もし、「やっぱりよくわからない…」という場合は、税理士や会計のプロに相談するのがいちばんです。信頼できる専門家に相談することで、安心して経営に集中できます。

このコラムが、あなたの「数字に強い経営者」への一歩になればうれしいです。焦らず、ひとつひとつの数字と仲良くなっていきましょう。

よくある質問(Q&A)

Q
損益計算書っていつ見ればいいの?
A

年に1回だけでなく、毎月や3か月ごとに見たほうが、早く問題を見つけられます

Q
経費って何が入るの?
A

材料費やバイト代、広告費、家賃などです。

Q
数字が苦手でも読めるようになる?
A

はい!まずは3つの利益を覚えるところからスタートすれば大丈夫です。

Q
この表だけ見ていれば安心?
A

損益計算書は「もうけ」の話だけです。お金の残りを見たいときは「貸借対照表」なども必要です。

損益計算書 初心者必見!未来が見える経営改善の総まとめ

損益計算書 初心者のみなさまへ
P/Lは難解な書類ではありません。これは、未来を予測し経営を改善するための羅針盤です。
本記事を通じて、P/Lの構造と「5つの利益」の意味を理解する経験を積んでいただけたことでしょう。
YMG林会計は、長年の実務経験を持つ専門家(プロ)として、粗利率や営業利益率といった分析指標(率)の活用が、健全な会社成長のポイントだと断言します。

数字を「物語」として捉え、自信を持って経営に活かしていく一歩を踏み出しましょう。複雑な分析や具体的な経営戦略でお困りでしたら、いつでもご相談ください。私たちはあなたの信頼できるパートナーです。